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大後頭神経と憎帽筋 その2

2017/08/26

肩こりと頭痛

 

 よく後頭部がズキンズキンと痛くなる人がいると思います。

それで脳神経外科にかかってCT検査をしてもらっても、脳には何の異常も認められない人がいます。そのようなとき、「首の骨が神経にさわっているので頭痛がするのでしょう、大後頭神経痛でしょう」と診断を受けることがあります。

筆者も年に2、3度ですが、仰向けに寝そべり上半身を急に起こしたときなど、ピーンと後頭部に電気が走ることがあります。ちょうど肘の内側をぶつけたとき、手の小指にかけてジンとしびれたときと同じようになるのです。この後頭部で電気の走るところは、〝天柱”のすぐ上で、骨の触れるところから垂直に、筋肉におおわれず皮膚のすぐ下から頭のてっぺんにかけてです。

そこには大後頭神経が走っています。

 大後頭神経痛の原因は3つ考えられます。1つ目は、首の骨が変形して神経を圧迫している場合です。2つ目は、筋肉やその筋肉を包んでいる筋膜によって、神経が締めつけられている場合、

3つ目は、神経そのものに腫瘍などの病気がある場合です。

首の骨は、背骨のいちばん上の部分になります。そもそも直立しているヒトの体の支柱となっているのが背骨です。その背骨は脊柱といわられますが、その上に頭が乗っているのです。脊柱とは「柱」と書きように、いくtますが、もともと木やコンクリートの柱のように1本ではなく、ダルマ落としのダルマさんのいくつかの骨(椎骨)が上下に重なって柱になっています。

それも、骨と骨が直接重なるのではなく、それぞれの間に軟骨(椎間円板)をはさんで重なっています。

首の部分は、7個の骨(頚椎)がいちばん上に頭の骨を乗せ上下で連なっています。神経は背骨の中を通っている脊髄から出て、上下の椎骨の間から出て筋肉や皮膚に分布しています。大後頭神経は、1番目と2番目の頚椎の間から出て後頭部の皮膚につながっている神経です。出入口である骨の間で圧迫を受ければ、痛みやしびれが起きます。

また、これらの骨のまわりには、頭を支え、そして自由に動かすために、浅い層の僧帽筋をはじめとして深部まで、いろいろな筋肉が重なっています。

 それらの筋の間を通ってきた大後頭神経は、❝天柱❞のすぐ上のところで筋肉を貫いて頭のほうに走っていきます。もちろん筋膜も貫いています。

筋肉が緊張しすぎると、とくに筋膜を貫くところで神経が締めつけられて、しびれや痛みが起こります。肩がこるというのは、僧帽筋などの筋肉の緊張なのですから、大後頭神経痛が起こる、片頭痛が起こる原因ともなりえるわけなのです。

 

 

 

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